ニュースの焦点 インドでのタイヤ、自動車ゴム生産活発化

2012年04月16日

ゴムタイムス社

? 2011年のインドの新車販売台数は約300万台。2020年には700万台を越え世界第3の自動車市場になると予測され、タイヤ市場も順調な拡大が見込まれている。こうしたインドでのタイヤ市場の成長をビジネスチャンスと捉え、横浜ゴムが3月28日にインド・デリーに隣接するハリアナ州に乗用車用タイヤ工場を建設すると発表した。第1期として2014年7月から年間生産能力70 万本での操業を計画している。  日本のタイヤメーカーでいち早くインドに生産拠点を構えたブリヂストンは1998年にインドール工場の操業を開始しPSRなどを生産、また2011年には同工場でのTBRの生産を開始しているが、PSRおよびTBRの需要増加に対応して、マハラシュトラ州プネ市郊外に新工場を建設すると2010年3月に発表。PSRは2013年1月、TBRは同年8月からの生産開始予定。

一方、タイヤ以外での自動車用ゴム部品では東海ゴム工業が先行。自動車用ホースを製造するTIR、バンガロール郊外の自動車用防振ゴム工場に続く、インドで3ヵ所目の自動車用防振ゴム生産工場を首都デリー近郊に建設すると4月4日発表した。2013年11月の量産開始を予定している。経済発展が著しいインドでは、南部バンガロールと北部デリーの両都市近郊に国内外の自動車メーカーの工場が集積し、年々生産台数を拡大させているのに対応。  また、山下ゴムも自動車用防振ゴム(型物製品)を製造・販売する子会社「Y ―TEC INDIA」を設立、2012年1月にラジャスタン州ニムラナ工業団地内での新工場建設に着手した。2013年4月の稼動を目指している。自動車市場の拡大が続くインドを海外の重点拠点と位置づけ、自動車向け製品の生産体制を整える動きは今後も続きそうだ。