財団法人都市緑化基金 企業のみどり100選

2010年10月12日

ゴムタイムス社

財団法人 都市緑化基金は10月6日、「生物多様性保全につながる企業のみどり100選」の認定企業を発表した。企業が取り組む身近なみどりの保全・創出・活用の優 良な事例100選にトヨタの堤工場、ブリヂストンの栃木工場、住友ゴム工業の白河工場、日立電線の栃木工場(企業緑地部門)など34社が認定された。

この「生物多様性保全につながる企業のみどり100選」とは企業が取り組む身近なみどりの保全・創出・活用の優良な事例を「SEGES生物多様性特別認 定」100選として公表し,地球環境を視野に入れた、足元から取り組む生物多様性保全活動を推進することを目的としたもの。今回は5月22日の第一次選定 で発表された50選に引き続き、第2次選定として優良事例34選が認定され、発表された。
トヨタ堤工場の森づくり活動は、緑豊かな工場が地域とつながり、多様な生物が息づく森として地域の自然環境を育むというビジョンのもと、工場が立地する地 域本来の生態系をできる限り蘇生するべく、工場内緑化を進めている。また、工場の森が周辺の自然環境に与える影響を把握するための植生調査や生態系調査を 定期的に実施し、森の維持・管理に努めている。
ブリヂストンの栃木工場では、自然・地域との共生を目指して、CO2排出量削減活動、生物 多様性保護活動、環境改善活動、社会貢献活動を4本柱とする「グリーン・ハーモニー・プラント活動」を展開している。生物多様性に関しては、敷地内にビオ トープを造園し地域に開放するなどの工場内の緑化推進に加え、「Bフォレスト エコピアの森 那須塩原」として国有林の整備を定期的に実施している。また、ブリヂストンの栃木工場は、10月1日、東京都港区の石垣記念ホールで開催された「第29回 工場緑化推進全国大会」において、今年度の緑化優良工場として財団法人日本緑化センター会長賞も受賞している。
住友ゴム工業は本年5月の第1次選考50選に同社白河工場が認定を受けており、今回の宮崎工場の認定は同社2例目。宮崎工場では、「未来に残そう 大きな森を」をスローガンに、自然環境保護と環境緑化活動を1976年10月の工場操業開始以来33年間継続して推進。特に緑を管理する活動 (周囲との調和に配慮し、心が和む緑地作りに努める)、緑を育てて増やす活動(大きな森作りを夢見て、どんぐりから苗木を育てる)の2つを活動の柱とし取 り組み、工場敷地内で2万2744本の植樹を行い、緑豊かな工場樹林を形成している。
日立電線土浦工場は、1962年の工場建設着手以来、一貫して「自然の緑を生かした工場づくり」を心掛けてきた。工場規模の拡大を重ねた今日でも、工場 敷地(45万m2)に占める緑地が33%(14万8千㎡) もあり、工場の緑地は周辺地域にとっても貴重な自然財産と考え、その保全・整備に積極的に取り組んでいる。

関連キーワード: ··