ニュースの焦点 インドでのタイヤ生産が活発化

2011年08月08日

ゴムタイムス社

 インドでの自動車用タイヤ生産が急拡大している。トヨタ自動車が7月27日、インドで現地工場の生産ラインを拡張し、13年までに生産台数を2倍の年間31万台まで引き上げると発表。日系自動車メーカーが相次いで現地での自動車生産能力増強を進めているほか、高速道路などのインフラの整備に伴いトラック・バス用ラジアルタイヤの需要が拡大している。インド国内でのラジアルタイヤの需要が急増する中、中国や韓国、日本からのラジアルタイヤの輸入が急増。インド政府が昨年11月に地場タイヤメーカーの要請を受けてラジアルタイヤの輸入を規制したが、今年5月にこれを撤廃したためだ。全インド・タイヤ販売業者連盟(AITDF)によると月間の輸入本数が近く20万本を突破するという。

 こうしたインド国内での需要増加に対応して、日本のタイヤメーカーではブリヂストンがインド子会社のインドール工場でトラック・バス用ラジアルタイヤの生産を本年6月から開始した。また、ブリヂストンはマハラシュトラ州プネ市郊外のチャカン工業団地に新工場を建設中。乗用車用は13年1月、トラック・バス用は同年8月から生産を開始する予定。横浜ゴムもインドの現地法人が08年4月にインドのハリアナ州産業基盤開発公社との間で、事業用地の取得契約を結んでいるが、8月2日付けの現地紙は「土地取得の際、ハリヤナ州政府と3年以内の工場稼働で合意していたが期限は延期、修正案では12年の稼働を予定している」と伝えている。インド国内のタイヤメーカーもJKタイヤ、アポロ・タイヤズ、CEATタイヤが相次ぎ生産能力を増強、新工場建設に着手、ラジアルタイヤの生産体制整備を急いでいる。