東海ゴム工業 住宅実験・展示棟「住テクLabo」完成

2013年08月12日

ゴムタイムス社

 東海ゴム工業㈱(西村義明社長)は7日、同社が開発した住宅関連の最先端技術を集めた住宅実験・展示棟「住テクLabo」を小牧製作所の構内に開設したと発表した。

 2015年度を最終年度とする中期経営計画「2015年TRIGROUPVISION」で「住環境」「医療・介護・健康」を重点分野と位置づけ、また「2020年TRIGROUPVISION」では2020年代初頭売上高1兆円の達成のため、「住テクLabo」を住宅関連製品の実験設備として、また同社の住宅関連製品の機能を体感しながら理解できる展示施設として建設した。所在地は愛知県小牧市東三丁目1番地、敷地面積150㎡、延床面積96㎡の木造2階建てになっている。投資額は約3500万円。

 同日は、同社本社で住宅実験・展示棟「住テクLabo」完成発表会を開催。西村社長は「15Vの達成、20Vでは6つの事業分野で売上高1兆円という目標を掲げ、6つの分野のひとつにあたる住宅関連事業(「住環境」「医療・介護・健康」)において、今後この分野で大きな事業を成し遂げていくために、住テクLaboを作った。これを足がかりにして成長していく」と述べた。

 「住テクLabo」は体験型展示による各種デバイス製品の機能・特長の訴求強化のため住宅関連製品のPR機能、新製品の開発スピードアップをするための住宅関連製品の実験施設、多様な製品群を一堂に集めたことで業界を超えた市場のニーズを探索する異業種ニーズの探索等3つのコンセプトを持ち、棟内に1階に同じ構造の2室を設け、階上で人為的に子どもの飛び跳ねる音や歩行音を再現した。床の衝撃音を低減する「重量床衝撃音対策用ダンパー」の有無により、この2室で効果を比較することができる。また屋根裏には車両の通行で発生した交通振動などを抑制する「MultiーTypeTMD」を取り付け、振動の軽減効果を体感できるようになっている。このほか、地震の揺れを吸収し、建物の変形と損傷から家を守る木造住宅用制震システム、「TRCダンパー」、夏と冬に大きな効果を発揮する窓用高透明省エネフィルム「リフレシャイン」、介護現場での活用を想定したオールゴムセンサ「スマートラバーセンサ」関連製品等が展示してある。

 また同日に発表された経営幹部の育成を目的とした人材育成プログラム「TRI経営塾」の開講発表会を3月に完成した従業員向け研修施設「東海ゴム研修センター鵜沼三学館」で行われた。

 同社では、グローバル社員にふさわしい人格・知識を備え、行動できる人材の育成を目指して、全社員を対象とした「基礎・定期教育」「階層別研修」「ニーズ別研修」の3種類のプログラムを実施している。特に今回開講した「TRI経営塾」は「階層別研修」の一環として、同社グループ初の経営幹部育成に特化した研修プログラム。経営の基本を修得する「プログラム研修」(1年間)とその集大成となる実践的な「タスクフォース研修」(約半年間)の2部構成になっている。

 西村社長は「現在、弊社は24カ国102拠点となり、今後拠点数は増加していくと捉え、グローバルに経営していくためには、グローバルに対応した教育が必要になるため、階層別教育の一環として、経営幹部育成に特化したTRI経営塾を作った。今回は選抜された18名からスタートし、次年度は40名程度で行っていく」と意気込みを述べた。

 同塾は毎年度開催し、「経営の定石」「経営の当事者意識」を伝授することにより、将来の経営幹部を早期に育成していく。

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