横浜ゴム 「ブルーアースAEー01F」で試乗会

2013年12月14日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは12月6日、ブルーアースブランドのタイヤ試乗会を茨城県久慈郡のD―PARCで開催した。 試乗会に先立ち、先日発売が発表された「ブルーアースAEー01F」の説明会が行われた。
 新製品はこれまでのスタンダード低燃費タイヤ「AE―01」をリニューアルした製品で、最高グレードの転がり抵抗性能「AAA」を獲得したエコタイヤ。ウェットグリップ性能は「c」にランクされる。静粛性や耐摩耗性能が評価されているAE-01の構造とトレッドパターンを踏襲しつつ、最高グレードの転がり抵抗性能「AAA」を達成するため、新たにナノブレンドゴムを採用した結果、「AAA」の低燃費性能を発揮するとともに、静粛性や快適性、乗り心地、ロングライフなど多くのユーザーが求める基本性能をハイレベルでバランスさせた製品となった。

 午前中にタイヤの転がり性能を比較する「転がり実験」が行われた。
 同実験は、フィットハイブリッドをスローブ角度をつけた発射台にブレーキを踏んだニュートラルギアの状態で置き、ブレーキを離してどれぐらい転がるかを新製品「ブルーアースAEー01F」と従来品「ECOS ES31」を使用して行った。  空気圧がフロント220キロパスカル、リア230キロパスカルの適正 な数値になっていること を確認した後、まずは「ECOS ES31」で2回、その後タイヤを新製品「ブルーアースAEー01F」に履き替え2回、計4回の実験を行った。
 「ECOS ES31」の1回目が46・65メートル、2回目が47・30メートルで、平均46・975メートル、「ブルーアースAEー01F」の1回目が64・90メートル、2回目が64・25メートルで、平均64・575メートルとなった。
   実験結果は、平均値で37・5%「ブルーアースAEー01F」がより多く転がる結果となった。実験環境に大きな変化もなく、各タイヤとも1回目と2回目で大きな差はなかった。
 新製品は従来品と比較して、初動が早く、降りた瞬間から距離が伸びそうな印象を受けた。また、 止まる寸前に、もう一転がり伸びるようなスムーズさも感じた。
 同社開発担当者は「これが「AAA」の実力だと思う。予想以上に転がって驚いている」と転がり性能への手応えを口にした。

 続いて行われたWET 制動実験では、濡れた路面をジグザグに走行し、グリップの効き具合を新製品「ブルーアースAEー01F」と従来品「ECOS ES31」で比較した。
 新製品は高速でのハンドリングでもグリップがよく効き、従来品と比較して安定感が増している印象を受けた。相反する転がり抵抗とWET制動距離を高次元でバランスさせていることを証明した結果となった。
 午後には、周回路を使用した絶対評価実験を行った。トヨタ「アクア」などの5車種に新製品「ブルーアースAEー01F」を装着し、最大傾斜角41度のバンクをもつ高速楕円周回路をはじめ、凸凹道を模した特殊路面などを走行し、タイヤの評価を行った。
 新製品はハンドリングが容易で、100キロ超のスピードでもパターンノイズが少なく、全体的にマイルドなタイヤに仕上がっている印象を受けた。高速でのレーンチェンジでも狙ったラインを逃さず、ふらつきもほとんど感じられなかった。  新製品「ブルーアースAEー01F」は、「AAA」転がり性能を達成しながらも、静粛性や乗り心地などをほとんど失わずにバランスを保っていると感じた。

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