タイヤメーカーは本年度もモータースポーツ(MS)のサポート活動を相次いで発表した。各社は過酷なレース経験で培う技術を蓄積し、安全・燃費性など市販用タイヤの性能向上にもつなげていく考え。また近年は、参加型モータースポーツへのサポート強化を図ることで、ファンのすそ野を広げる動きが目立ってきている。
◇ブリヂストン
四輪カテゴリーでは、国内フォーミュラレースのトップカテゴリー「全日本選手権スーパーフォーミュラ」に、単独サプライヤーとして全11チーム(19台)にタイヤを供給する他、ツーリングカーレースの国内最高峰「SUPER GTシリーズ」に昨年同様、GT500クラス9チーム、GT300クラス2チームをサポートする。
また、今年は参加型モータースポーツ「GAZOO Racing 86/BRZ Race」などに従来以上のサポートを行い、モータースポーツの楽しさを広く伝えていくとしている。
二輪カテゴリーでは、「FIMロードレース世界選手権」シリーズでMotoGPクラスに公式サプライヤーとしてタイヤを供給するほか、全日本ロードレース選手権などにも参戦する。
◇住友ゴム工業
ダンロップブランドで、国内の人気レース「SUPER GTシリーズ」に計2チーム3台にタイヤを供給する他、「全日本ジムカーナ選手権」、「全日本ダートトライアル選手権」、「全日本ラリー選手権」などの幅広いカテゴリーでタイヤを供給し、タイトル獲得を目指す。
また、モータースポーツのすそ野を広げるべく、「フォーミュラ4」、「TRDラリーチャレンジ」などの入門レースにもタイヤ供給を行う。
二輪カテゴリーでは「ロードレース世界選手権」Moto2およびMoto3クラスにワンメイクタイヤを供給する。
◇横浜ゴム
2006年からオフィシャルサプライヤーを務める「FIA世界ツーリングカー選手権」にADVANレーシングタイヤを供給。その他、海外では「ニュルブルクリンク24時間レース」、「マカオグランプリ」、「アジア・パシフィック・ラリー選手権」などに参戦するほか、国内では「スーパー耐久シリーズ」、「全日本ラリー選手権」などにタイヤを供給する。
さらに「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」では今年も「チーム・ヨコハマ・EV チャレンジ」として、オリジナルEVレーシングカー(電気自動車)で参戦する。
◇東洋ゴム工業
同社がサポートするドリフト競技チーム「Team TOYO TIRES DRIFT」が、「2014年D1グランプリシリーズ」に参戦。
海外では、同社の米国タイヤ販売子会社ニットータイヤUSAが、米国ドリフトシリーズ「フォーミュラD」に「Team NITTO」として参戦する。
◇日本ミシュラン
「SUPER GT」シリーズにおいて、GT500クラス3チーム、GT300クラス1チームにタイヤを供給する。同社ベルナール・デルマス社長は「SUPER GT選手権は、ミシュランにとって世界で覇を争うブリヂストンと戦える世界で唯一のシリーズ。参加タイヤメーカーと共に、より素晴らしいコンペティションの世界をお見せしたい」と語った。