JATMA 第46回東名浜名湖SAタイヤ点検実施 全車種で整備不良率改善

2014年11月17日

ゴムタイムス社

 日本自動車タイヤ協会(JATMA、野地彦旬会長)は11月12日、「第46回東名高速道路浜名湖サービスエリアタイヤ点検」を実施した。後援は経済産業省、国土交通省、日本自動車工業会。協力は中部運輸局、静岡県警察本部交通部高速道路交通警察隊など7団体。

 同事業はタイヤ点検を実施することにより、タイヤの整備不良などに起因する事故の未然防止を図り、あわせてアンケート調査を実施することでユーザー意識の把握と適正使用・メンテナンスの重要性を訴求することが目的。

 JATMAは従来、夏休みに入る時期(7月下旬)をターゲットとして同事業を実施してきたが、猛暑・異常気象の兆しなどを考慮し、国土交通省が推進する「自動車点検整備推進運動強化月間(9月・10月)および、経済産業省ほか関係省庁が推進する「エコドライブ月間(11月)」のプレイベントとして位置づけ、3年前から10月開催に切り替えた。

 11時から開催されたセレモニーには、経済産業省製造産業局化学課古賀係長、NEXCO中日本東京支社浜松保全サービスセンター小島副所長、静岡県トラック協会窪田常務理事ら来賓が出席した。

 JATMAの奥田慶一郎専務理事は「昨年のタイヤ点検においても、乗用車での空気圧不足、トラックでの偏摩耗、ミゾ不足などが確認されており、まだまだタイヤの点検整備が十分に行われているとは言えない状況だった。この春に行ったWebアンケート調査では、タイヤの空気圧点検に対する意識は高いものの、実際に点検を行う頻度は決して高くないという実態も確認されている。本日は夏場の猛暑を凌いできたタイヤの状態を点検する良いチャンスであり、点検の重要性を知ってもらえる最高の機会と考え、ドライバーの皆様とのコミュニケーションに取り組んでいきたい」とあいさつした。

 次に、来賓を代表して静岡県警高速道路交通警察隊浜松分駐隊・海野分駐隊長があいさつに立ち、「9月には県内の高速道路で、タイヤのバーストに起因する死亡事故も発生した。タイヤの空気圧、摩耗状態に対する意識の向上は事故を減らす上で非常に大切なものであり、このようなタイヤの点検、注意喚起等は非常に有意義な交通安全活動である」と述べた。

 この日は4名構成による通常点検班4班と、2名構成によるトラック空気圧実測班2班に分かれてタイヤ点検を実施。8時45分から15時まで精力的に点検及びアンケート調査を行った。

 点検を受けたドライバーは「タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドで年に2回くらい見てもらう程度だ」と話し、係員による点検のようすを真剣に見守っていた。

 JATMAが同日発表した速報によると、今回の点検台数は乗用車120台、大型バス39台、トラック41台の合計200台。うちタイヤ整備不良率は、乗用車44・2%、前年比7・6ポイント減、大型バス7・7%、同20・2ポイント減、トラック29・3%、同18・3ポイント減、合計では34・0%、同11・6ポイント減となり、全ての車種で整備不良率が改善した。

 また、トラックの空気圧点検が59台を対象に行われ、不良率は3・4%、同13・8ポイント減となり、こちらも昨年より改善した。

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