タイヤメーカー4社の14年12月期決算が出揃っい、各社とも過去最高益を達成という結果になった。
会社ごとに営業利益の主な増減要因を見てみると、まずブリヂストンの増益要因は原材料が770億円、為替450億円、減益要因は売値MIX数量他が▲731億円、戦略商品▲50億円など。この結果、前期に比べ399億円の増益となった。
住友ゴム工業の増益要因は原材料が266億円、数量・構成他217億円、為替40億円、減益要因は価格が▲310億円、経費▲84億円などで、これにより前期に比べ92億円の増益となっている。
横浜ゴムの増益要因は原料価格が102億円、粗利為替差51億円、減益要因は販管費が▲84億円、量/価格/MIXが▲56億円など。前期比で24億円の増益。
東洋ゴム工業の増益要因は原材料が63億円、為替62億円、減益要因は工場立上コストが▲29億円、販管費▲21億円などとなっており、前期に比べ103億円の増益だった。
こう見てくると、過去最高益の達成には原材料価格の低減と、急速な円安という外部要因が大きく貢献していることが分かる。
15年12月期の営業利益については、各社とも14年度を上回る予想となっている。ただし、引き続き原材料価格は増益要因として大きく寄与するものの、為替については住友ゴムは逆に減益要因となっており、東洋ゴムも円安効果が減ることもあって、両社とも増益幅は縮小する見込み。
一方、原料・為替要因とは別に、ブリヂストンは14年度に不振だった戦略商品の収益が大幅に改善、横浜ゴムも製造原価が改善することで、それぞれ増益幅は14年度以上に拡大すると見込んでいる。