ブリヂストン 株主総会を開催

2015年03月27日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは3月24日、経団連会館で第96回株主総会を開催した。
 939名の株主が出席し(昨年は612名)、5項目の決議事項をすべて承認。質疑応答では25名の株主が幅広い分野で質問し(同7名)、2時間3分という時間(同1時間14分)で終了した。
 決議事項では「剰余金の処分」「取締役7名選任」「監査役1名選任」「取締役賞与支給」「取締役に対するストックオプションによる報酬支給」の5件を上程し、すべて賛成多数で承認された。

 質疑応答では株主から、免震ゴムの品質管理体制、多様な人材を積極的に活用するダイバーシティの取り組み、昨年の自動車用防振ゴムのカルテル問題などについて質問が出された。
 これに対し会社側は、「免震ゴム製品は開発、製造それぞれのプロセスにおける業務フローを確立し、またチェック機能についても、定期的監査を行っている。製品をお客様に出荷する際には、全数検査を行うなど品質管理体制は構築している」と回答。

 ダイバーシティの取り組みについては、「2008年にダイバーシティを推進する部署を立ち上げ取り組んでいる。例えば、女性管理職の促進は2013年で部長が4人、課長12人合計16人であるが、2018年をめどに47人を目指している。またアジア人を含めた多様性に富んだ人材育成は人材育成プログラム「GDC(グローバル・デベロップメント・クラス)」があり、5~10年にかけて経営基盤を担う人材育成を行っている」と説明した。

 またカルテル問題については、「経営トップが強い意志を持ち、再発防止を取り組むともに、従業員の教育やコンプライアンスの仕組みを伴いながら対策を行っていく」と回答した。

 中国国有の化学メーカーの中国化工集団がピレリを買収したことについてのコメントも求められた。これについては、「中国、韓国、インドなどのタイヤメーカーが様々な力をつけてきた上で、技術やブランドなどを求めてM&Aをするのは起こりうる」とコメントし、「技術力が求められていることは、会社にとってはチャンスである。例えばTB用タイヤおよび鉱山用タイヤなどの技術力をより活かしていく」と考えを示した。販売面の影響については、「当面大きな影響はないが、今後中国化工集団の事業展開がどれだけ進んでいくかによる」と説明した。

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