国内最大級のモーターサイクルのビッグイベント「第42回東京モーターサイクルショー」が3月27~29日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。主催は東京モーターサイクルショー協会。
国内外のオートバイメーカーやパーツ・アクセサリーメーカーなど121社・団体が出展し、過去最高となる13万2249人が来場した。
ゴム関係ではタイヤメーカーのブリヂストン、住友ゴム工業、日本ミシュランタイヤが新製品を中心に注力製品を展示した。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは「スポーツ領域の頂点へ、トップ・オブ・ザ・トップ、バトラックス」をテーマに、プレミアム商品である「バトラックス」の世界観を演出する展示を行った。
中心となったのは、2月5日に発売したスポーツ・サーキット・ツーリング・アドベンチャーの4領域の新製品である「レーシングストリートRS10」「レーシングストリートRS10タイプR」「スポーツツーリングT30エボ」「アドベンチャーA40」。
このうち、ワインディングからサーキットまで幅広く走行するライダー向けのRS10は、高いドライハンドリング性能とグリップ性能、安定性を実現した新たなプレミアムハイグリップラジアル。新車装着で採用されているヤマハ発動機のスーパースポーツモデル「YFZ―R1」とともに紹介した。
一方、RSタイプRは、RS10をベースに、さらにサーキット走行を追求したタイヤで、国内外で高い人気を持つ川崎重工業の「ニンジャZX―10R」に装着して展示した。
ブースにはこうした製品のほか、鈴鹿8時間耐久レースに出場した車両や、バトラックスを装着して優勝したモトGP車両なども展示。特設ステージでは、トップライダーをゲストに招き、同社開発担当者と今年のモータースポーツ活動や新製品についてのトークショーを開催するなど、様々な形でバトラックスの世界観を訴求していた。
◆住友ゴム工業
今回の住友ゴム工業のブースは「ラウンドアバウトから広がる道」をコンセプトに、ツーリングシーンを背景として構成した。
その中心となったのは、ビッグバイクでのロングツーリングに適した、優れた耐摩耗性能と疲労度の低減を実現した新製品のプレミアムツーリングラジアル「スポーツマックス・ロードスマートⅢ」である。
耐摩耗性については①リアに3分割マルチプルトレッド構造②センター部に新摩耗コンパウンド③ショルダー部にコーナリンググリップを重視したコンパウンドをそれぞれ採用したことで、従来品に比べフロントで22%、リアでは44%向上した。
疲労度の軽減は、タイヤのサイド部をしなやかに補強するビードと、前後輪のキャンバースラストを調整する技術の採用により、疲れにくい乗り心地とハンドリングを実現している。
展示では、同製品を装着したファーストクラスのツーリングモデルであるBMW「R1200RT」や新製品のカット、1000km走らせた後の新製品と従来品のカットを並べて展示することで、大型ツーリングバイクへの装着イメージとタイヤの構造、性能が一目で分かるようになっていた。
またステージでは、現役を引退したチャンピオンライダーたちによる、同社のツーリングタイヤについてのトークショーなども行われた。
◆日本ミシュランタイヤ
日本ミシュランタイヤは、レースからサーキット走行まで楽しむことを目的に開発された、公道走行可能な新製品のサーキットタイヤ「パワー・スーパースポーツ・エボ」をメインに、一般的なスポーツタイヤ「パイロット・パワー3」、ツーリングモデルの「パイロット・ロード4」を展示した。
パワー・スーパースポーツ・エボは、スーパースポーツ車両をターゲットに、サーキット走行での使用を念頭に置きつつ、一般公道の走行に必要な性能を犠牲にしないタイヤ作りを目指したもの。
新たにリアタイヤに投入されたACTテクノロジーや2CT+などの技術により、サーキットでの走行性能はもちろん、寿命を犠牲にすることなく、ドライとウェット路面でのグリップ性能を高次元で両立した。
ブースでは、トレッドのたわみ具合やサイドの剛性などを体感してもらうために新製品と従来品と並べて展示したり、新製品を装着した最新のBMWのスーパースポーツ「S1000RR」を展示するなどして、新製品をPRしていた。