日本ミシュラン TB用ワイドシングルタイヤ 「X One」 国産トラックに採用へ

2011年09月22日

ゴムタイムス社

 日本ミシュランタイヤは9月16日、積載効率向上並びに環境負荷低減に貢献するトラック・バス用ワイドシングルタイヤ「X One(エックスワン)」が㈱レキウンが新たに導入した新型タンクローリー車の新車装着タイヤとして採用されたと発表した。
 レキウンは、九州地区一円でアスファルトの輸送業務を行っており、今回導入したのは前2軸6×2仕様の新型国産タンクローリー車で、日本ミシュランの「X One」は後軸の新車用タイヤとして装着された。
 タイヤサイズは、455/55R22.5 (164L)。
 同製品はトレーラー用としてだけでなく強大なトルクのかかる駆動軸用としても使用されることを前提に設計されたプレミアムワイドシングルタイヤシリーズ。ダブルタイヤをシングル化することで、次のような効果を実現する。

▽積載効率大幅向上によるトラックユーザーの運行経費削減
 今回採用された同製品の455/55R22・5サイズは、日本市場で最も一般的な大型トラック用ダブルタイヤのサイズ11R22・5と外径がほぼ同じで、かつ日本の法律上最大値とされる車軸あたり10tの耐荷重能力を持つ。11R22・5 のダブルタイヤ仕様と較べ大幅な軽量化が図られ、積載可能重量を拡大することが可能になる。積載効率の向上は、同重量の輸送に必要なトラック便数の削減につながる。
▽環境負荷低減
 サイドウォールがダブルタイヤの4枚からワイドシングルタイヤの2枚に減ることにより、回転中のタイヤの発熱によって増加する転がり抵抗を削減すると同時に、軽量化されたタイヤ・ホイールユニットが車輪を回転させる際に生じる慣性力を低減し、この2つの効果により車両の燃料消費量の節約に貢献する。さらに、タイヤを2本から1本に減らすことによって廃棄されるタイヤも減り、環境負荷低減を可能にした。
▽車両の安全性向上
 左右タイヤ間距離(輪距)を拡大できるため車両の走行安定性が向上し、車両の低重心化も可能となり、安全性向上に貢献する。
▽車両設計の自由度拡大と生産性向上
 ダブルタイヤ仕様と比較しタイヤ・ホイールユニット総幅が縮小されるため、左右タイヤ間距離が増大しシャシ設計の自由度が拡大する。また、シングル化により部品点数が減り車両の生産性も高められる。

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