ブリヂストン 「攻めのIT経営銘柄」に選定

2015年05月29日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは5月27日、経済産業省と東京証券取引所が共同で紹介する「攻めのIT経営銘柄」に選定されたと発表した。

 「攻めのIT経営銘柄」は、東京証券取引所の上場会社の中から、経営革新や競争力の強化のためにITの積極的活用に取り組んでいる企業が選定される。経済産業省と東京証券取引所は、中長期的な視点から企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業としてこれらの企業を紹介し、「攻めのIT経営」を促進している。

 同社は2014中期経営計画において、技術・ビジネスモデルのイノベーション促進を掲げており、その1つとして「IT/センシング技術」を活用したソリューションビジネスに取り組んでいる。今回、その企業姿勢と取り組みが評価され、「攻めのIT経営銘柄」として選定された。

 同社のITを活用した取り組みは3つある。

 運行中の建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの空気圧・温度を計測し、情報をリアルタイムに車両の運転手や運行管理者に送信するシステム「B−TAG(ブリヂストン・インテリジェント・タグ)」を開発。このシステムにより、鉱山でのオペレーションの安全性向上と効率的な運行への貢献が可能となった。

 鉱物などの資材の運搬に使用するコンベヤベルトの摩耗状況を、自動で把握できる独自のシステムを開発。このシステムと従来のメンテナンス情報を一括管理できる鉱山オペレーション支援ソフトウェア「ブリヂストン・モニトリクス」を展開することによって、生産性向上に寄与していく。

 路面と唯一接しているタイヤから接地面の情報を収集・解析し、路面情報やタイヤの状態を把握することで、新たな価値を提供する同社センシング技術(CAIS)を開発し、実用化に向け取り組んでいる。

 CAISは、コンタクト・エリア・インフォメーション・センシングに由来。同社の登録商標で、英UKIP メディア&イベンツ社発行の業界誌「タイヤ・テクノロジー・インフォメーション」が主催し、国際的なタイヤの専門家やエンジニア、研究者などが選考委員を務める「タイヤ・テクノロジー・インターナショナル・アワーズ・フォー・イノベーション・アンド・エクセレンス2012」において、優れた先端技術開発に対して贈られる「タイヤ・テクノロジー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。

 同社は今後もIT/センシング技術の積極的な活用を通じ、新たな付加価値を提供するビジネスモデルの開発を進めていく方針。