住友ゴム 新生「ファルケン」本格展開へ 販売店向け発表会開催

2015年07月23日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は7月22日、新生「ファルケン」ブランドの国内市場での本格展開を前に、東京・新木場のスタジオ・コーストで販売店向け発表会を開催した。

 最初に山本悟常務執行役員があいさつを行い「新生ファルケンの商品群、ブランドの世界観に共感してもらえる販売店とタッグを組み、日本での新生ファルケンの展開を推し進めていきたい」と述べた。

 次に、青井孝典経営企画部長がファルケンブランドの欧米での実績と、グローバルでの訴求活動を紹介した。

 欧州では、消費者の購買に大きな影響を与える雑誌のタイヤ評価で、高い評価を獲得。品質要求の厳しいフォルクスワーゲンの「アップ」「ポロ」「パサート」に納入を開始した。

 また、99年から参戦している「ニュルブルクリンク24時間レース」で、今年は日本チーム初の総合3位に入賞。これらの実績が消費者からの支持につながり、順調に販売を伸ばしている。

 米国では、クライスラーのジープ「コンパス」「パトリオット」に納入を開始した。

 モータースポーツ活動にも積極的に参戦しており、08年から参戦している「チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ」の今年第6戦では優勝。

 さらに、各種の広告物にも露出して、高性能をアピールするとともに、市場ニーズに応えた商品を提供している。

 一方、グローバルの訴求活動では、サッカーのドイツ1部リーグ「FCインゴルシュタット04」とスポンサー契約を締結。ドイツ、イタリア、フランス、スペインの15クラブへのスタジアム看板協賛も実施することで、ファルケンの認知を向上させる。また、グローバルウエブサイトを立ち上げ、ブランドメッセージの発信も開始した。

 こうした活動と魅力的な商品の提供により、ファルケンブランドの全世界での販売本数を、現在の全体構成比20%から、20年までに30%へと引き上げる。

 続いて、鈴木敬三ファルケンタイヤ消費財部長が国内展開について説明した。

 ファルケンタイヤ消費財部は、国内でブランドイメージの向上と販売拡大を図るため、7月1日に設立した。今後は同部署が、商品開発、営業活動、販促活動を担っていく。

 商品としては、ファルケンには輸入車やSUV向けの20インチ以上のサイズラインナップ、突然の雪にも対応できるオールシーズンタイヤ、日本ではまだ投入していない四輪駆動向けタイヤなどがある。

 国内での本格展開に合わせ、フラッグシップモデルである「アゼニスFK453」やSUV用にチューニングした「FK453CC」、オールシーズンタイヤ「ユーロウインターHS449」などを発売。米国で人気の四駆用の導入も検討している。

 営業展開では、販売店を訪問してファルケンの世界観、商品、ブランド展開を説明することで、ともにブランドを育てていく。また、注文タイヤを中心としたコールセンターを立ち上げて、消費者のニーズに対応する。

 販促プロモーションに関しては、これまでウエブサイトのリニューアルやフェイスブックの開設など、インターネット上の情報発信の場を設けてきた、

 さらに、期間限定の「ファルケンカフェ」を東京・青山にオープンしたほか、東京オートサロンに10年ぶりにファルケンとして単独出展。「レッドブル・エアレース千葉2015」にオフィシャルパートナーとして協賛し、アジア人唯一のパイロット室屋義秀選手とサポート契約を締結するなどの活動を行ってきた。

 今後は東京モーターショーに10年ぶり出展するとともに、ファルケンカフェを今年も期間限定でオープンする。

 さらに、新しい取り組みとして、販売店とともに新しいファルケンブランドを作り上げていくため、「ファルケン・パートナー会(仮称)」を来年発足させる予定だ。

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