日本ミシュラン ペリニオ新社長が記者会見 ミシュランガイド武器にタイヤ拡販へ

2015年11月25日

ゴムタイムス社

左:ポール・ペリニオ新社長、右:デルマス新会長

左:ポール・ペリニオ新社長、右:デルマス新会長

 日本ミシュランタイヤは11月24日、11月1日に社長に就任したポール・ペリニオ氏の就任会見を開催した。

 会見には、会長に就任した前社長のベルナール・デルマス氏も出席。デルマス新会長はタイヤの事業運営を側面からサポートしつつ、今後はミシュランガイド担当役員として、ブランド力向上に貢献していくこと、日本並びにアジア地域で新たなサービスプロジェクトに参画することを明らかにした。

 新社長のペリニオ氏については「国際的な経験と決定力があり、実績も輝かしいものがある」とし、日本への赴任が今回で3回目になることを踏まえて「日本での実務経験があることは日本ミシュランにとって大きなアドバンテージになる。日本の市場をよく知る人物」と評価した。

ミシュランガイド担当役員も兼務吸うことを発表したデルマス新会長

ミシュランガイド担当役員も兼務することを発表したデルマス新会長

 続いて挨拶したペリニオ新社長は「これまで以上に日本のお客様に選ばれ、愛されるタイヤとよりよいサービスを提供できる企業として業務に邁進していく所存」と抱負を述べた。

 日本市場については、世界的に見ても新車用、補修用とも最も大きなタイヤ市場のひとつで、製品やサービスに求められる要求レベルは高く、また常に革新性が求められると説明。

新車用タイヤの戦略については「全てのお客様に対し優れた製品とサービス体制を提供すべく尽力していく。ミシュランのグローバルネットワークと連動することで、日本ミシュランタイヤを起点として国内はもとより、海外仕様車の装着拡大も視野に入れていく」と説明した。

「部門の枠を超えて社員一丸となれる組織運営が重要」ポール・ペリニオ新社長

「部門の枠を超えて社員一丸となれる組織運営が重要」ポール・ペリニオ新社長

 補修用タイヤの戦略については「ミシュランタイヤのユーザーの皆様に最良の満足をお届けすることを目指す」とし、「乗用車タイヤの『満足保証プログラム』のように、製品の価値を認知・体験いただけるサービスや、トラック・バスタイヤで1本のタイヤを3世代にわたって活用するミシュランの3Rのように、経済性の向上や環境負荷低減に貢献するような仕組みを今後も提供していく」方針を示した。

 今後はガイドブック事業で向上したブランド認知度を、どのようにタイヤ販売数に繋げていくかが課題となる。ペリニオ氏は「ガイドブックは日本の消費者と毎日コンタクトできる武器になる。ミシュランタイヤが輸入車用のタイヤというイメージを払拭したい」と販売活動に意欲を見せた。

 ポール・ペリニオ新社長はフランス出身の44歳。1995年に日本ミシュランタイヤのトラック・バスタイヤ部門からキャリアをスタートさせ、英国やアイルランド、フランス本社でマネージャーを務めた。

 

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