ゴム連合 2016年春のとりくみ 履物が前年実績上回る

2016年06月13日

ゴムタイムス社

 ゴム連合はこのほど、2016年春季生活改善のとりくみ状況について回答・妥結状況を明らかにした。それによると賃金については、6月8日現在、要求した54組合のうち52組合が妥結しており、全体の平均賃上げ妥結額は加重平均で5393円、率で1・86%となった。なお、前年妥結額(6596円、2・26%)との比較では額で1203円、率で0・40ポイント下回った。

 業種別に見ると、タイヤは6282円で2・13%(前年は7284円、2・46%)、履物は3745円で1・62%(同3635円、1・61%)、工業用品は3828円で1・35%(同5470円、1・92%)となった。タイヤと工業用品で前年実績を下回った一方、履物は額で110円、率で0・10ポイント前年実績を上回る回答を得た。

 規模別では、1000人以上の組合が5650円で1・92%(同7009円、2・36%)、300~999人の組合が4581円で1・62%(同5197円、1・88%)、300人未満の組合が4146円で1・61%(同4679円、1・77%)となった。いずれも前年実績を下回ったものの、大手組合に比べて中小組合の下げ幅は小さかった。

 また、定昇分を除く賃金改善を要求に盛り込んだのは27単組で、そのうち9単組が賃金改善で何らかの回答を得た(前年は5単組)。

 一時金については、要求した48組合のうち43組合で妥結しており、全体の一時金は加重平均で154万463円、5・18ヵ月となった。なお、前年妥結額(154万4340円、5・22ヵ月)との比較では金額で3877円、率で0・04ポイント前年実績を下回った。

 業種別の一時金では、タイヤが164万3579円で5・46ヵ月(前年は166万1795円、5・55ヵ月)、履物は53万2414円で2・0ヵ月(同46万8040円、1・80ヵ月)、工業用品は132万9029円で4・61ヵ月(同129万9076円、4・53ヵ月)となった。タイヤは前年実績を下回ったものの、工業用品は前年実績を上回った。履物は賃金と一時金ともに前年実績を上回る回答を得た。

 規模別の一時金では、1000人以上の組合が161万178円で5・36ヵ月(同162万2308円、5・43ヵ月)、300~999人の組合が132万1521円で4・7ヵ月(同127万2405円、4・56ヵ月)、300人未満の組合が104万8045円で3・78ヵ月(同101万1726円、3・67ヵ月)となった。大手組合の回答は前年に届かなかったものの、1000人未満の中小組合では前年実績を上回る回答を得た。

 なお、履物を中心として5月末に一時金の要求を提出した5単組については、6月末を解決期限に設定しており、現在も交渉を重ねている。

 日本労働組合総連合会(連合)は6月3日、2016春季生活闘争について5月末時点の状況を公表した。それによると、平均賃金方式では4764組合が回答を引き出し、組合員数加重平均は5817円、2・00%となった。300人未満の中小組合3478組合の回答は4362円、1・81%となり、全体と中小との賃上げの格差縮小の流れは維持されているとしている。

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